ナチュロパスなみの自分の体を信じる PART.9 『デトックスについて』

年末年始の暴飲暴食で、不調が悪化する1月

2013年初の連載はデトックスについてです。何回かに分けてお話ししようと思います。デトックスという言葉を聞いた事のある方、またデトックスを経験したことのある方も多いのではないか?と思います。年末は飲み会やらクリスマス、年始はお正月で暴飲暴食が続いた方が多いのではないでしょうか? 年明けは、仕事初めなのに何だかやる気が起きない、だるい、頭が重い、皮膚炎の悪化、関節炎の悪化、カンジダ様の症状の悪化、体重増加など、クリニックでは毎年のようにこのような症状を訴えるクライアントが多い傾向にあります。

冬は蓄える季節であるため、一般的にはデトックスには向かないと言われますが、新しい年を迎えるにあたり体も心も綺麗にリセットしたいものです。まずはデトックスとは何か?

デトックスは体内のさまざまな毒素を排出すること
断食は自然なデトックス

デトックスとは『解毒』という意味です。体内に溜まった老廃物や重金属、農薬、化学物質等の毒素を体外に排出することで、『体の内側からキレイになる』プロセスのことです。私がデトックスのことを知ったのはナチュロパシーを学ぶ学生時代。しかしそれ以前にデトックスによって人の体は治癒に導かれることを、実は小学生の時の担任の先生のお話で知っていたのです。私が小学生高学年の時の担任の先生に、ジミーというあだ名の先生がいました。なぜジミーだったのかは忘れてしまいましたが、私たちは皆先生のことをジミーと呼んでいました(笑)。

そのジミー先生がある夏休み明けの昼休み、断食道場の体験について話してくれました。先生は長い間ひどい蕁麻疹に苦しみ、何を食べても、何を避けても、何を飲んでも、何をつけても一向に良くならなかったそうです。そこで知人に勧められた断食道場。『原因不明のどんな病気もよくなるらしい』と噂に聞いて、断食道場に滞在することにしたそうです。

断食道場ですから、当然食を断つことになります。最初の1−2日はものすごくお腹が減って、一時的に蕁麻疹がひどくなり、ひどい頭痛もしたそうです。ただただ水だけを飲むという生活を1週間続けたところ、みるみる内に肌が綺麗になって行ったそう。そして頭も今までにないくらいにクリアになり感覚がものすごく冴えたそうです。今まで見ても何を感じることもなく通り過ぎていた足下の草花に感動するくらいの美しさを覚えたり、空の青さに感動したり、心も真っ白になったようだと言っていました。そして断食を終えて初めて食べた回復食は、塩気も何もないおかゆだったそうですが、これがもうこの世のものとは思えないくらい美味しかった!といいます。『それ以来たまに断食に行くんだ。』と語る先生の話しに私は、すごい話しもあるものだ!と随分感銘を受けたのを覚えています。その頃はやはり病気になったら薬を飲まなきゃ治らないと思っていたし、病気になったら精を出すために食べなきゃいけないと思っていたし、親にもそう教わっていたので先生の話しは衝撃的だったのです。

断食は究極のデトックスでもあり、自然療法でもあります。
思えばそれが私と自然療法の出会いだったのかもしれませんね。

デトックスとファスティングの違い

さて話しは戻してデトックスについてです。デトックスはファースティングとは違い、デトックス中も食べものを食べたり、飲み物を飲んだりできます。
仕事を休まなくても家で簡単に出来るので、お手軽感が断食とは少し違います。

最近ではジュースファースティングと呼ばれ、断食中に新鮮な野菜やフルーツを絞ったジュースを飲みながらするファースティングもあるようです。デトックスの要は胃や腸、肝臓等の消化器官や、腎臓等の臓器となります。デトックスの目的は体を内側から綺麗にする事。デトックスによって得られる効果には以下のようなものがあります。

・ 痩せる
・ エネルギーの増加
・ 肌トラブルの改善
・ アレルギー症状の改善
・ 老化予防
・ 美肌効果
・ 生活習慣病の予防
・ 免疫力UP
・ むくみの解消

デトックス初体験の人は、プレデトックス期間を持つ

プレデトックス期間中は、化学調味料や添加物をなるべく使わないクリーンで新鮮なお野菜多めのお食事、季節にあったフルーツを摂取し、アルコール&カフェイン等の刺激物やクッキーやマフィンやケーキ等の甘いもの、小麦粉と乳製品も可能な限り避け、水分を多めに摂る事をお勧めします。プレデトックスはできれば1週間程試して頂くと、デトックス期間に経験しがちな ヒーリングクライシスを抑えることができます。いきなりデトックスを始めるとひどい頭痛に悩まされたり、疲労感、吐き気、便秘または下痢を経験することがあります。
これをナチュロパシーではヒーリング・クライシスといいます。普段からカフェイン、アルコールの摂取量が多い方は、プレデトックス時に頭痛を経験することもあります。

デトックスに向かない人もいる

デトックスに向かないのは、妊婦さん、授乳中の女性、腎臓もしくは肝臓に障害のある方です。またその他持病、疾患をお持ちの方は必ず医師に相談してからデトックスを行うようにして下さい。デトックス中は医師に処方されたお薬の効果が一時的に強まったり、または効き目が弱くなることがあります。お薬を服用されている方も医師に相談してからデトックスを始めることをお勧めします。

デトックス期間についてですが、週末にプチ断食やジュースファースティングをしたりする事も可能ですし、1週間、2週間もしくは4週間ゆっくり時間をかけて行う事も可能です。
1週間のデトックス→ちょっと疲れた体、新年に簡単なデトックスをしたい方にお勧めです。
2週間のデトックス→健康維持のため半年毎にして頂く事をお勧めします。
1ヶ月かけてするゆっくりめのデトックス→毒素の蓄積による不快な症状を経験している方にお勧めです。

次回の連載はデトックス中のお食事についてです。

 

★バックナンバーはコチラ