ブータンしあわせ便り第24稿「ね」~「ネイチャー」

ブータンしあわせ便り第24稿「ね」~「ネイチャー」

ブータンといえば真っ先に挙げられるのが、その大自然といっても過言ではないかと思います。
ブータン政府観光局のパンフレットには、「ブータンには絶滅危惧種に指定されている動物たちが逃げてくる」と書かれていますが、この言葉は決して大げさではないかと思います。

事実、ブータンに入国するときから目にするのは豊かな山々と動物たちの群れ。連綿と続く山々、轟々と流れる川をサルの群れ、いのししの群れ、鳥たちが行きかうのを車窓から除くことができます。何十匹ものさるたちが豊かな森の木々をつたい、河原を駆け回る姿は本当にかわいく、ブータンの自然がいかに豊かであるかを思い知らされます。

 
自然、動物たちの息吹を
ありのままに感じるブータンの生活

私が貧困地区で暮らしていたとき、その地区の知事さんから「農地がいのししによって荒らされてまったく食物が育たない。だからここはブータンでももっとも貧困にあるんだ。」という話を聞いたときのことです。
「いのしし対策をなにか講じなければ」という話になったんですが、結局はいのししの数というのが一度に数十匹で押し寄せ、一晩で苦労して作り上げた畑を荒らしてしまうので、なかなか対策が進まないことがわかりました。ブータン人は特に殺生を嫌うので、捕獲するという考えがありません。それにいのししの数といったら、「本当に軍隊のように押し寄せる!」と村の人々が表現するように、設備があっても、すぐに数のパワーで壊されてしまいます。また動物はとても賢いので、すぐに学習し、設備やしかけ自体が役に立たなくなるとのことでした。

ブータンでの移動は電車などの手段がないために自動車かバスになりますが、車窓からの旅を多くの動物や色とりどりの植物、澄んだ水、青々とした山々が楽しませてくれます。
シャクナゲが咲き誇る山をいくと、図鑑でしか見たことのない鳥たちがたくさん生息しています。大きな黄色いくちばしのオオサイチョウや、あたたかな地域にいくとそれはそれは色鮮やかな鳥たちが悠々と飛び交います。ゴールデンラングールに遭遇したときには、本当にキラキラひかるその体毛に深く感動しました。そして何より木のツルをつかって、仲間と遊ぶ姿がとってもかわいかった!本当にサルは身軽るで、なんて動物はイキイキしてるんだろう!

美しく咲くヒマラヤダイオウ

私もまだ見たことのない5000メートルの山々に存在するヒマラヤダイオウなど、またブータンにいったら是非見たいな~と思っています。 3000~4000メートルあたりは原生林に覆われており、雨量がとても豊富です。このような場所はとても厳格に管理されており(ブータンのほとんどの山は登山の許可を出されていません。山は神々様のものだからです)、大部分が国立公園です。
1000~3000メートルあたりは人口が集中している地域です。ブータンにいって驚いたことのひとつは、「虫がこんなにも存在する!」ということです。 ブータンで少しでもドアや窓を開けていると、1分もすれば部屋の壁中に100匹以上の虫が張り付いています。部屋中コオロギだらけ!なんてこともありました!! そして彼らは人間を見ても決して逃げません!ペタっと壁に貼りついて、決して動こうとはしません。
1000メートル以下の地域は亜熱帯の密林です。「えっ、ブータンにジャングル??」と思われる方も多いかもしれませんが、ブータンには豊かなジャングルがあります。ここは野生動物の楽園です。

いまブータンは非常に厳しい寒さ(首都など)です。けれど春になると野生の菜の花や、ソバの花が咲き乱れます。そんな時期にまたブータンを訪れたいと思っています。
みなさんも是非、ブータンでは本物の野生に触れてみてください。それだけでブータンがいかに豊かな国であるか、実感することができるかと思います。


ブータンの自然で暮らすゴールデンラングール

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