古代中国医学の考え方「五臓六腑」とは その3~「心」は血液と精神の働きを司る

古代中国医学の考え方「五臓六腑」とは その3~「心」は血液と精神の働きを司る

皆さん、こんにちは。美容鍼灸師の折橋梢恵です。先日は、関東でも雪が降り、色々なところでトラブルがあったようですが、皆さんは、雪でのトラブルに巻き込まれることはありませんでしたか? 私は、いまだ道端にある雪に滑らないように恐る恐る歩いています。

さて前回は、東洋医学(中医学)の中でも重要な要素のひとつ、「五臓六腑」のうちの「肝」についてその働きをご紹介させて頂きました。今回は、「五臓」うちの「心」についてお話をしていきたいと思います。

◆「心」は全身に血を送り出し、精神的な働きを管理する

五臓の「心」と言うと一般的に心臓のことを指します。しかし東洋医学(中医学)でいう「心」とは現代医学でいう「心臓」とイコールではありません。東洋医学(中医学)が意味する「心」とは、あくまでも概念的なものとして捉えており、その働きについても現代医学でいう「心臓」とは、少し異なる部分があります。それでは、実際にこの「心」の働きについて見ていきたいと思います。

主な心の働き

①全身に血を送り出し、各部に巡らせています。
心は、ポンプの様な働きをし、血液を血管通じて全身に押し出し、体の各部分を栄養する働きを持ちます。

②精神的な働きを管理しています。
心は、物事を考えたり、意識したり、または感情など、精神的な機能と関わりを持ちます。

現代医学における「心臓」の働きは、「全身に血液を送り出すポンプの役目」といわれています。この働きは、上記にもあるように中医学でも同じような働きをしていますが、中医学の「心」は精神的な役割を持つところに異なる働きがあります。東洋医学(中医学)の「心」で特徴的な働きは、意識や精神的な働きを管理しているという考え方です。現代医学では、物事を考える器官は、「脳」だと言われていますが、東洋医学(中医学)では、その働きを担っているのは「心」と考えています。

私たち鍼灸師は、施術を行う前の問診で、身体の不調以外にも精神的な状態も合わせて伺います。例えば、「よく眠れない」、「夢を多く見る」などの症状がある場合、「心」の状態が不安定ではないか確認します。様々な情報を総合して判断し、これらの症状が現れている場合には「心」の働きを整える施術を行います。

前回の「肝」の働きでもお話をしましたが、東洋医学(中医学)では何千年も昔から精神と肉体の密接な関係についての概念がありました。このように東洋医学は、現代医学にはない独特の考え方を持っている医学なのです。

「心」と関係のあるツボ「神門」は
緊張や不安を取り除く

今回は、緊張や不安などがある時に、気持ちを安定させるツボを一つご紹介します。そのツボは、「神門」と言います。

場所は、てのひら側の手首にある横シワの、小指側にあります。
神門は、手の少陰心経という経絡に属する経穴で、「心」と深いつながりがあります。神は神様の事ではなく、思考や精神活動のことを指します。親指で押してみると、出っ張っている骨があるのでその周囲で気持ちが良い場所をゆっくり深呼吸しながら数回押してみて下さい。少し気持ちが楽になると思います。
次回は、五臓のうちの「脾」の働きについて詳しくお話をしたいと思います。