モロッコ見聞録PART.2~フェズから一路、サハラを目指す!

フェズからサハラを目指すために、現地チームが選んでくれたルートはCTMという国営バスでエルフードまで行って、そこから砂漠の村を訪ねる、というもの。外国で夜行バスに乗るのは初体験だったので、ドキドキしながら乗り込み、出発進行!片道10時間ほどの長い旅。途中、トイレ休憩もありました。

 

 

夜のモロッコを行く!

標高の高い所も通っていたのですね。なんと、その道中で雪に遭遇しました!10月初めにアフリカで雪に出会うとは“想定外”。灯の無い真っ暗な道、フロントガラスの外にヘッドライトで照らされた大きな雪が、まるで天使の羽根のように舞い落ちてくる。予期せぬプレゼントをもらったように嬉しかったです!あの幻想的な光景は、今も忘れられない、大切な思い出。一番前の席に座れてラッキー!

朝早くにエルフードに到着。そこからメルズーガという街の近くの村を目指しますが、ホントに必要最小限の荷物でないとキビシイ。ここで遭遇したモロッコの方々は都会のフェズと違って、観光客目当ての客引きさん。

ガイドの女性が「○○さんの宿まで行きたい」と言うと、「彼女はもう死んだよ(そこにはいないよ、くらいの意味か?)。他の宿はどうだい?」と迫ってくるではありませんか!こんな客引き、初めて見た(汗)。語学に堪能な彼女が交渉して、やっと乗車した乗合タクシー。定員になるまで待たされましたが、なんと私とガイドの彼女は二人で助手席です。この国の道路交通法はどうなっているの~?異国で、異国人の運転するタクシーで、異国人と乗合でサハラを目指す。かなりアドベンチャーな感じでしょ?

不安を抱える私の目の前に、赤い砂漠が見えて来ました!見渡す限りの砂漠なんて見た事が無い私にとって、もう、これだけで気分はアラビアのロレンス状態!朝の眩しい日射しの中、砂漠が広がって…と盛り上がっていたら、小さな集落に到着。ここで私たちだけが車を降り、小さなトランクを引っぱりながら砂だらけの道を歩きました。その間、好奇の視線があちこちから飛んでくる。このあたりに住んでいる女性にとっては、一人でこんな所まで旅するなんて考えられないのかもしれません。

やっと着いた宿の主は、ノリコさんという日本人女性でした。スレンダーでやさしげな印象の彼女が、こんな所で宿をやっているのはちょっと意外でしたが、言葉が通じる、というのはこんなにも安心して滞在できるものなのですね…。

ノリコさんが営むモロッコの宿


砂漠の宿にて

お部屋に荷物を置いて、共有スペースでひとやすみ。フェズを出てから食事をしていなかった私達に、タジン鍋で作ったオムレツとモロッコのパンを出してくれました。その美味しかったこと!
旅の疲れを癒してくれる優しい味

一息着いたら、砂漠へGO!ここで砂漠を目指しているアナタにアドバイス。ぜひ、ク○ックスのような軽い靴を持って行く事をおススメします。私はナ○キのショートブーツを履いていましたが、これが砂にめり込むめり込む……。それに引き換え、バブーシュの彼女はサクサク登る。この後で登場する砂漠の案内人のおじさんも、足元はなんとビーチサンダル!それも、380円くらいで売ってそうなヤツです。それで砂の上をスタスタ行くのですから驚きました。砂漠の山は、バランスを保ちながら登らねばならないため、結構あちこちの眠れる筋肉を呼びさまします。“砂漠ビクス”と称して、人口の大きな砂山登りエクササイズを作ってみてはどうかしらん?なんて、本気で考えてしまいました。
一面の砂漠! 砂嵐も強いです!

念願のサハラ!その砂はフェイスパウダーのようにとても粒子が細かく(砂嵐に備えてカメラはビニール袋に入れた方が無難と言われました)、テラコッタのようなオレンジ色。そしてそこに、フンコロガシを発見!エジプトの有名なモチーフ、スカラベのモデルです。おぉ感激!太陽神もこの旅を祝福している!

サハラのフンコロガシ

次回は、砂漠のテントに宿泊体験です。

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