神仏絵師のよろづ話:第六話「天照大神。あなたに届く太陽の女神パワー」

神仏絵師のよろづ話:第六話「天照大神。あなたに届く太陽の女神パワー」

あけましておめでとうございます。神仏絵師の昌克です。観音様、明王様などの日本の神仏や、天使様を描いております。ここでは、私が絵を描きながら学んだり、感じたこと、神仏の姿に隠されたメッセージなどを書いてまいります。

今回は、新年になってはじめての記事なので、皆様もご存知、太陽神であり、日本の最高神である「天照大神(アマテラスオオミカミ)様」のご紹介です。余談ですが、私の友人に「てんてるだいみょうじん」と読んだ人がいます。(百歩譲って「てんてる」はともかく、「だいみょうじん」は、どう見ても一文字足りないだろうと思うのですが。。。)
まあ、そんなことはさておき、天照大神様に関して一番有名な話は、
「天照大神様が、スサノオの悪行に怒って、天の岩戸に隠れてしまい、その間に国中が闇に包まれ……」
というエピソードでしょうね。ちなみに、この逸話が「皆既日食」を表現しているという説もあります。確かに太陽が月の影に隠れていく様子は、戸が閉まっていくようですね。

ところで、みなさんは、天照大神の性別について考えたことがありま すか? とうぜん「女性」でしょ? 女神なんだから。という方も多いと 思います。
しかしながら、天照大神様のような「太陽神」は、有名なギリシャ、エジプトをはじめとする有名な神話の中では、男性なのです。その理由は、その時代が男性中心の王国社会であったことが大きいようです。その時代、王は、自分の権威の裏付けに「神」を利用してきました。だから「王」と「神」は、ほぼ同一でないといけない。中でも、もっとも偉大な太陽神は「男」とされるのが、望ましかったのだと思われます。

では、なぜ日本人にとって、太陽神は女性なのか。それは、神と言う概念が生まれる以前に、太陽の光は、恵みであり、命を育む力と認識し、降り注ぐ無尽のエネルギーに「母性的な愛」を感じていたのだと思います。
そこで、世界各地のもっと古い時代の「太陽神」を調べてみると、古くなれば、なるほど太陽神は、もともと「女神」であったことがわかります。
たとえば、侵略戦争の激しかった中央ヨーロッパに比べ、比較的静かだった北欧においては、古代からの神話にそのことが色濃く残っていて、明確に「太陽神=女性」とされています。

古代では、その多くが母系社会だったそうです。子供を産む女性が大切にされ、尊敬されてきました。したがって豊穣・豊猟(漁)への願いから生まれた「神」も、当然「女性」として扱われ、崇拝されてきたことは、想像に難しくありません。その後、宗教は組織化され、階級を生みました。その結果、権威や力と結びついた段階で男性が主導権を握り、神々の多くが男性神へと変えられていったと考えられます。このことが、人類に与えた影響は、あえて申しません。

だから、私たちが太陽神である天照大神様に「女神」のイメージを抱いてるのは、人間としてとても基本的で、大事なことではないかと感じます。
私は、絵描きですので、歴史的事実や、情報よりも感じたことを優先させてもらってます。私が感じた天照大神様は「美しい女神」なのです。

                         地球と温かく包み優しく見守る天照大神様 

 

お知らせ
「第2回 神仏画展」開催予定!
2013年7月11日(木)~16日(火)
吉祥寺第一ホテル1F ギャラリーK
詳細は、こちら。
http://www1.parkcity.ne.jp/am/shinbutsugaten/2013/