シェフ佐藤の食と自然治癒力PART.7~「青森地方の正月料理」

シェフ佐藤の食と自然治癒力PART.7~「青森地方の正月料理」

イカのすし
皮をむき、内臓と軟骨を取り除いたイカをゆでて、きざんだキャベツ、人参、しょうが、かぶ、イカの足を詰めて漬物にして乳酸発酵させた料理です。お正月の他、冬の保存食として主に下北地方の食卓によく登場します。
レシピは地域や家庭によって異なります。野菜の他、もち米や麹を使う人もいます。また、紅しょうがを入れてピンク色に仕上げる家庭もあります。私は、イカをオーブンでローストし、あらかじめぬか漬けにした野菜を使います。野菜のシャリシャリとした食感とイカの組み合わせがとても合います。家庭用卓上漬物器を使うと簡単にできます。

 

鯖の飯寿司
三枚おろしにした鯖を丸一日塩漬けにしてから水にさらして少々塩抜きし、5mm程度にそぎ切りしてから3時間ほど酢じめにしたものをきざんだ大根、人参、かぶ、薄切りのたけのこ、しょうが、唐辛子、炊いて冷ましたご飯、米麹と一緒に木樽に漬けた発酵食品です。木樽に笹の葉の表を上に敷き詰め、塩少々、きざみ野菜やきざみしょうが、きざみ唐辛子、同割のご飯・麹を合わせたものを交互に重ね、最後にご飯・麹を敷いて笹の葉で覆い、蓋をして重石をかけます。これを冷暗所でひと月ぐらい発酵させます。白米の代わりにやわらかく炊いたもち米を使う人もいます。私は、具に金柑やみかんの皮を使います。

青森だけでなく、北海道や東北地方では、魚や米を使った漬物をよく作ります。米が豊富にとれる地方ならではの保存食です。魚は、鮭、マス、ハタハタ、ニシン、鯖、ホッケ、鮫、ウグイなどが使われます。
▼ハタハタの飯寿司レシピ
http://ameblo.jp/szato/entry-11348283898.html

地域や家庭にもよりますが、青森ではお正月にアワビの刺身やナマコ酢を食べる習慣があります。また、鮫のなます(津軽地方)や大根、人参、ゴボウ、じゃがいもと塩漬けした鯨の脂身で作る鯨汁(南部地方)をお正月に食べる人もいます。

青森県は、三方を海に囲まれ、海の幸・山の幸に恵まれた地域です。冬が旬の魚は、ヒラメ、タコ、タラなどです。極寒の青森でとれる冬の魚は、身が引き締まっていて極上の味です。
▼ヒラメの昆布じめレシピ
http://yoboso.fiw-web.net/kobujime.htm

お正月や年中行事に食べる料理は、昔は「ハレの食事」といわれてきましたが、現代は年がら年中ハレの食事を摂る傾向にあるように思われます。毎日が動物性食品中心のごちそうでは、病や肥満の引き金にもなりかねません。くれぐれも食べ過ぎには注意したいものです。

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