古代中国医学の考え方「五臓六腑」とは?

皆さん、こんにちは。美容鍼灸師の折橋梢恵です。
クリスマスも終わり、いよいよ今年も残すところ、わずか数日になりました。

あたりは、クリスマスのディスプレイ一色だったのが、いつの間にか新年を迎えるための準備に早変わりしました。毎年感じるのですが、12月はやはり慌ただしく過ぎてゆく気がします。今年はどんな年明けを迎えるのでしょうか?
さて前回は、先日発売された私の書籍、「美髪鍼」についてご紹介をさせて頂きました。今回からは、再び中国医学の考え方についてお話をしていきたいと思います。

今まで、陰陽論や五行論についてお話をしてきましたが、今回は、中国医学の中でも重要な要素のひとつ、「五臓六腑」の考え方についてです。
この「五臓六腑」という言葉ですが、皆さんも耳にされたことがあるかと思います。

では、実際にこの「五臓」と「六腑」とは一体何を示しているのでしょうか?

まず、「五臓」とは
①肝
②心
③脾
④肺
⑤腎の5つの臓を指し、

「六腑」とは、
①胆
②小腸
③胃
④大腸
⑤膀胱
⑥三焦の6つの腑を指しています。

これらの名前のほとんどが、私たちの身体にある内臓の名前であるため、それほど違和感を感じられないかと思います。
しかし、中国医学における「五臓六腑」の概念とは、私たちが知っているいわゆる、現代医学的な内臓の働きとは少々異なる部分があります。
そしてあえて「五臓」と「六腑」を分けて考えるのですが、この2つの働きにも違いがあります。

まず「臓」に共通する特徴としては、体に必要なエネルギーを変化させたり、または蓄えたりする働きがあります。

そして、「腑」に共通する特徴としては、中が空洞で、食べた物を受け取って、腸へ送る働きがあります。

これらの臓と腑には、人間の様々な生理活動を営む上で、とても重要な役割を担っているといえます。

そして以前にお話をした陰陽論の考え方では、「五臓」が陰、「六腑」が陽に該当し、それぞれの働きによって分けられています。
また六腑で紹介をした「三焦」ですが、これは、現代医学では存在しないもので、特殊な考え方を持っています。

皆さん、いかがでしょうか?
「五臓六腑」という言葉について少し興味を持っていただけたでしょうか?

では、次回からはこの「五臓六腑」の特徴や働きについてひとつひとつ詳しく見ていきたいと思います。

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