神仏絵師のよろづ話:第四話「弁財天? 弁才天? どちらが正解?」

神仏絵師のよろづ話:第四話「弁財天? 弁才天? どちらが正解?」

こんにちわ。神仏絵師の昌克です。観音様、明王様などの日本の神仏や、天使様を描いております。ここでは、私が絵を描きながら学んだり、感じたこと、神仏の姿に隠されたメッセージなどを書いてまいりいます。

第四話は、七福神にも数えられ、縁起のいい神様として人気の高い「弁天様」です。
さてさてこの「弁天様」ですが、困ったことに2つのお名前が知られています。それが「弁財天」と「弁才天」なのです。実は、答えを出すのは簡単で、歴史的見地から言えば「弁才天」なのです。しかし、全国にまつられてるほとんどが「弁財天」なのです。
そもそも弁天様は、「サラスヴァティー」という古代インドの河の神様でした。古代インドでは、お祭りなどが、河岸で行われていたため、音楽芸能の神ともされていたようです。そして日本に伝わった際には「弁才天」と表記されたのです。「才」は「才能」「才気」の才ですね。
しかしながら、日本に来てからは「才」より「財」の方が縁起がいいじゃない!ということで「弁財天」とされ、金運・財運の神様として一気に広まったと言われています。
いずれにしても、どちらが正しいかと言うより、何をお願いするかなのかも知れませんね。芸能や芸術に関するお願いなら「弁才天」様に。金運・財運アップのお願いなら「弁財天」様といった具合でしょうか。

みなさん『銭洗弁天(ぜにあらいべんてん)』と言うのをご存知ですか? 鎌倉・宇賀福神社にあるのが一番有名かも知れませんが、まつられてる場所近くの池や、井戸水などで「お金を洗う」と財運がアップするというところです。実は、日本全国にあって、その由来はその土地で様々だったりします。これは、古代インドで河の神様だったこととは無関係ではないのかと調べてみると。。。
意外にも、弁天様への信仰は、かなり古く、奈良時代から始まっていたそうです。後に各地に広まっていったようなのですが、その際に、河の神様という情報も伝わったに違いありません。農耕民族であった日本人にとって、河川=水であり、「水」は、農耕にとっては、豊かさと命の象徴でした。しかも、そのお姿は「女性」だったため、あちこちにまつられたのではないかと思います。
その後、弁天様は、宝船に乗り「七福神」のマドンナとして、活躍されておられるのは、皆様ご存知の通りです。

弁天様の特徴と言えば、その美しさとともに「琵琶」でしょう。私の描いた弁天様も、美しい天女風です。もちろん琵琶を奏でながら、五色の雲に乗っておられます。



ちなみに「日本三大弁才天」と言われているのが、「竹生島・宝厳寺」「宮島・大願寺」「天川村・天河大弁財天社」で、いやいや「江ノ島・江島神社」が、入らないのはおかしいという説もあります。おもしろいのは、やっぱり「水」に関係していることですね。
初詣を検討中のみなさん、金運アップを目指して、お近くの弁天様を探してみてはいかがでしょうか!?

▼「第2回 神仏画展」開催予定!
2013年7月11日(木)~16日(火)
吉祥寺第一ホテル1F ギャラリーK
http://www1.parkcity.ne.jp/am/shinbutsugaten/2013/