鍼灸の技術「耳ツボ療法」PART.5

皆さん、こんにちは。美容鍼灸師の折橋梢恵です。
いよいよ10月も半ばに差し掛かり、やっと秋らしい気候になった気がします。

しかし、本来は過ごしやすいはずの秋も、ここ最近の急激な気温差によって体調を崩す方も少なくないようです。皆さんは、風邪などひかれていませんか?

ところで、風邪のひきはじめにはみなさんどのような対応をされていますか?実は鍼灸治療も風邪に効果があります。西洋医学では、風邪の引き始めには熱が上がらないように熱を抑えます。鍼灸治療では熱があがりそうな方の場合は熱を促します。熱がでるということは、体が細菌やウィルスなどに負けないように身体作りをしている証拠なのです。鍼灸治療は、その方が持っている自然治癒力を高めるための施術方法です。病気を治すのは、あくまでも自分自身の体力と免疫であり、それをサポートするのが鍼灸治療なのです。

私の治療院には、風邪の症状を訴えて鍼灸治療を受けにいらっしゃる患者さんもいらっしゃいますが、だるさが抜けた、喉の痛みが和らいだとおっしゃって下さる方が多くいらっしゃいます。

ただし、熱を促して体調を整える場合は、しっかりと休養が取れることが大切です。また高熱の場合は体力を消耗させないためにも一度、熱を下げた方が良い場合もあります。ですから西洋医学の良い部分と東洋医学の良い部分を使い分けることができると良いと思います。

これらの鍼灸治療の可能性を、ひとつの施術方法として知っておいて頂けたらと思います。

さて、今日は、前回に続き、ダイエットに効果的な耳ツボをいくつかご紹介していきたいと思います。

まで説明してきたように痩せにくい3つのタイプには、

①ストレスによって食欲が異常に増し、エネルギー消費量とエネルギー摂取量のバランスが崩れることによるストレス太りタイプ。
②全身の水分代謝が低下しているため、余分な水分が身体に溜まっている水太りタイプ。
③冷え性が原因で、身体の様々な機能が低下することによって脂肪の燃焼も悪くなっている冷え性太りタイプ。

などがあります。

今回は、③の冷え性太りタイプに効果的な耳ツボをご紹介していきたいと思います。

冷え症とは、身体の様々な働きを低下させるため、新陳代謝の働きにも大きく影響を及ぼします。新陳代謝が衰えることによって摂取したエネルギーを効率よく消費できなくなり、体内のエネルギーバランスが崩れることによって、過剰なエネルギーが脂肪となり、痩せにくい体質を作ります。そのため身体を温め、消化機能を高める耳ツボが有効です。

ここでは、身体を温める、消化機能を高める、全身の新陳代謝を高める内分泌などの耳ツボを刺激していきます。

前回もお伝えしましたが、実際に耳ツボを刺激し、耳ツボシールを貼る際には、ここでご紹介したツボを全て使用するわけではありません。ツボに刺激を与えて反応が強く現れているツボを3つほど選ぶようにしましょう。

耳ツボの位置に関しては、少々分かりづらいかもしれません。まずは、図を参考にツボに刺激を与えてみて下さい。最初はツボの周辺を刺激して痛く感じる部位を刺激点として考えて頂いても構いません。ぜひ皆さんもチャレンジしてみてください。

5回に渡り、耳ツボ療法についてお話をさせて頂きましたが、皆さんいかがでしたか?耳ツボへの刺激法は、意外と簡単に行える方法だと思います。皆さんの生活の中で活用して頂けると幸いです。

次回からは、また中国思想についてご紹介していきたいと思います。

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