鍼灸の技術「耳ツボ療法」PART.4

皆さん、こんにちは。美容鍼灸師の折橋梢恵です。
いよいよ10月に入りました。今週の前半は、台風が来たり、30℃を越える暑さが戻ってきたりとなかなかお天気が安定しませんね。

さて最初にお天気の話をさせて頂きましたが、中医学では、自然界と人間の身体には、密接な関係があると考えられています。

例えば、冬至や夏至と呼ばれる時期には、極端に昼と夜の時間が短くなったり、長くなったりします。日がだんだんと長くなり、ある日をピークにまた段々と日が短くなっていきます。

これは、昼と夜のバランスが入れ替わる時であり、中医学の考え方では、陰陽のバランスが変化する時期だと考えています。(陰陽転化)

人間の身体も同様で、陰陽のバランスが取れていると健康であり、陰陽のバランスが崩れることによって病気になったり、体調を崩したりすると考えられてきました。

そのため昔からこの冬至や夏至の季節には、死亡率が高くなったり、病気に罹る人が増えるといわれています。また逆に春分や秋分の日には、昼と夜(陰陽)のバランスが整うため、死亡率や罹患率が低くなるといわれています。

これらの考えを自分に置き換えて周囲の人たちなどに、この現象が実際に当てはまるかどうか?もし機会があれば気にしてみて下さい。意識することで今までとは違った見方が出来るようになると思います。

このように古人は、陰陽の考え方を生活の中の様々な場面で用いてきました。この考え方はもちろん、現代人である私たちにおいても役立てることができます。私たちの生活の中に活かされている中国医学のお話は、また別の機会にしたいと思います。

さて、今回は、前回に続き、ダイエットに効果的な耳ツボをいくつかご紹介していきたいと思います。
前回、説明したように痩せにくい3つのタイプには、

①ストレスによって食欲が異常に増し、エネルギー消費量とエネルギー摂取量のバランスが崩れることによるストレス太りタイプ。
②全身の水分代謝が低下しているため、余分な水分が身体に溜まっている水太りタイプ。
③冷え性が原因で、身体の様々な機能が低下することによって脂肪の燃焼も悪くなっている冷え性太りタイプ。

などがあります。

そこで今回は、②の水太りタイプに効果的な耳ツボをご紹介していきたいと思います。

水太りのタイプには、余分な水分を排泄し、痩せやすい身体づくりを目指します。そのため水分代謝と全身の代謝機能を高める耳ツボが有効です。

ここでは、全身の水分代謝と関係の深い、喉の渇きを抑える渇点、また様々な身体の働きを調節するといわれている交感という耳ツボをご紹介します。

前回もお伝えしましたが、実際に耳ツボを刺激し、耳ツボシールを貼る際には、ここでご紹介したツボを全て使用するわけではありません。ツボに刺激を与えて反応が強く現れているツボを3つほど選ぶようにしましょう。

耳ツボの位置に関しては、少々分かりづらいかもしれません。まずは、図を参考にツボに刺激を与えてみて下さい。最初はツボの周辺を刺激して痛く感じる部位を刺激点として考えて頂いても構いません。

考えるよりもまずは気軽にチャレンジしてみましょう。

次回は、③の冷え性太りタイプに効果的な耳ツボをご紹介していきたいと思います。

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