ごま油うがいに、脈診の仕方まで。アーユルヴェーダHOW TOがギュっと詰まった「おうちで毒出し! アーユルヴェーダ」

インドの伝承医学アーユルヴェーダ。サンスクリット語で生命の科学を意味し、中医学に並び、世界の伝統医療として知られていますね。

人間が病気や不調を引き起こす原因は、心身にたまるアーマ(未消化物)にあるということで、アーマを溜めない生活、溜まっていくアーマを排出していく元祖デトックスメソッドとも言えます。ヨガもアーユルヴェーダの一部です。

西川眞知子さんは、アーユルヴェーダマスターとしてアーユルヴェーダやヨガを長年に渡って研究。その叡智を一般にもわかりやすく伝えてくれる著書を多数発売されています。

そんな西川さんの最新著書が「おうちで毒出し! アーユルヴェーダ」(二見書房)。

ひと際かわいい表紙のなかには、アーユルヴェーダのあらゆるメソッドがまさに凝縮されていました。しかも、一つひとつイラストでしっかり説明されているのでわかりやすい!

アーユルヴェーダでは、とにかくデトックスが重視され、本格的なものでは3日間の徹底毒出しプログラム・パンチャカルマなどが有名ですよね。身体の毒も、心の疲れも一気に放出してくれるパワフルな方法ですが、トライするにはハードルも高いもの。ですが、パンチャカルマをせずとも、日々食べるものや生活の仕方で改善できるんですよ、と優しいメッセージがこの本には込められているような気がします。

アーユルヴェーダ的理想の一日のスケジュール、食事の摂り方や運動のコツ、白湯やスパイスドリンクなどを摂り入れたデトックス術、オイルマッサージに、ヨガ・瞑想、アーユルヴェーダをベースにした風水やアロマセラピーについても触れられています。もちろん、アーユルヴェーダの基本であるヴァータ・ピッタ・カパの体質診断や、基本的な概念のお勉強もできちゃいます。

アーユルヴェーダでは、ショウガやゴマ油、ギーというように、よく登場するアイテムの上手な使い方もたくさんのっていますが、そのほか、これからの季節、日頃起こしやすい体調不良のケア術も丁寧に紹介されています。

たとえば、
・のどの痛みにはウコンを使ったうがいをする。
・二日酔いにはオレンジとライムにクミンを入れたスペシャルドリンクが効く。
・肌トラブルに効果ありのターメリックオイルの作り方。
・口臭が気になる時にはリコリスの粉やフェンネルシードを取り入れる。

などなど。これさえあれば、健康から美容、心のケアまで幅広く対応できそうです。

読んでいるだけで、強迫的ではなく「あぁ、今週末はプチ断食してみようかな」と気分を盛り上げてくれるオーラがたっぷり。見た目もかわいく、忙しくて体調が心配なお友達へのプレゼントにも喜ばれそうですよ。