－「自分を認める」という行為の一例をお伺いできますか。

たとえば、“お局様”と呼ばれている女性が、周りにもガミガミ言って、周囲と上手くやれないとします。周りに言ってしまうという、一見ネガティブに見えている行動が、もう少し掘り下げて見ていくと、“私って人が大好きで、人の役に立ちたいと思っている……そんな良い所があるんだ”と、気づくことができる。人に嫌がられている自分だけではなくて、そこの反対側の強み、正直な力になるものは何かということが分かったら、周りに表現してあげると良いでしょう。

たとえば、“私って、いつもガミガミ言っているように聞こえるよね。でも本当は皆が大好きで役に立ちたくて、役に立つかなと思っていっているんだ”とコミュニケーションできるんですよね。嫌なところを裏返してみると、究極の反対の部分を持っているのです」

－嫌な部分を裏返せない人が多いのではないでしょうか。

そこは質問力ですね。自分に対して問いかけてあげる。自分はこう感じているけどどうなのかなって、自分に突っ込み質問をしてあげるのです。

私も、仕事のなかでお話会やワークショップを行いますので、年間に何千人という方々にお会いして、一人くらいは苦情をおっしゃるお客様がいいらっしゃいますよ。以前、“あのワークショップを受けたら、私はネガティブになりました”というクレームがありました。

私を大切に思って仰っていただけると思うのですが、スタッフが、“こんなこと恵子さんにいったら傷つくから、言わないで”と隠していたことがありました。けれども、なぜお客様がネガティブになるのか、私なら好転反応で起こっていることが分かるのですよ。好転反応は、お客様が自分で気づかなきゃいけないから、必ずしも自分の想いが叶う方向に行かずに、嫌なことも起こるわけです。私なら、「ちょっと待って、そこで判断しないで。ずっと押し込んできたネガティブなもの、いらないものが排出されて、現象として起きていますよ」と伝えてあげられる。
でもスタッフが気を遣って私に言わないから、どうやってクレームを対処しようか悩んで時間をかけてしまう。私自身が対応してあげたほうが、お客様にとっても納得がいくと思うんですね。

大事なエネルギーを、自分が活躍していける人生のために使って欲しい。活躍する人生というのは、本当に自分らしくある人生。こうなったらいいなと思うことが少しでもあったら、その方向にエネルギーや時間を使って、そこに近づくための行動や活動ができるようになったらいいなと思います」

～続く～

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