魂を動かすヒーリング・パーソン PART.1~「奇跡のハグ・エンジェル、アンマ」

子供が育つ間の体験のなかで、もっとも潜在意識に心地よさを残すのは母親に抱かれている瞬間なのではないだろうか?
幼い頃を思い出してみると、なんの不安もなく心身を預けて、守られていると感じるたびに、“信頼”という心の部分が育まれてきたような気がする。

毎年、北米でスタートするインドの聖女アンマのハグ・ワークショップを、今年は東京で体験した。
1953年、南インドのケーフラ州にある海辺の小さな村で生まれたひとりの女の子がいつも海辺で神に向かって歌を歌っていた。そして、その歌に含まれる叡智の深さはいつも村人たちを驚かしたという。

母親が病気になり、家事と7人の兄弟のために学校をやめて、家で飼育していた牛のエサを近所の家々を回って野菜くずなどを集めていたとき、周囲にあ る、ひどい貧困と苦しみを目にした少女は、惜しげもなく自分の家の食べ物や衣服を貧しい人々に差出したという。
そしていつの日からか、自然に人々を抱きしめ、人々 の悲しみや苦しみに慰めを与えるようになった。
その愛情深い様子をみて、人々は少女を、「アンマ(お母さん)」と呼ぶようになったのだ。

アンマが行う抱擁(ダルシャン)のワークショップは、現在では、インド、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、日本、スリランカ、シンガポール、 マレーシア、カナダ、アメリカ、南アメリカで行われている。その抱擁の活動を40年間続け、アンマは今までに、3,200万人を超える人びとをその腕 に抱きしめ安らぎを与えてきた。

「わたしのもとに来る人に手を差し伸べる力がある限り、泣く人の肩に手を置く力がある限り、私は抱擁を続けます。やさしくさすり、なぐさめ、涙をぬぐうために……。この体が果てるまで。これがわたしの願い」

そうアンマは語る。アンマの抱擁は、一日に20時間以上、休憩はほとんどとらずに続けられる。アンマにハグされて、人生で初めての得難い経験をした。
ハグの順番がやってきて、アンマとじかに対面したとき、その鋭く強い光を放つ目に驚いた。これが、なにもかも見通すようなグルの目というものなのだ と感じ、畏敬の念のうち抱きしめられた。とても長く感じるハグだった。身体が急に温かくなり、そしてその直後から、周囲のありとあらゆる音が身体の なかに響き始めた。音という音が耳からではなく、身体の表面から響いてくる……そのような感覚だった。

長い列を終了させたあとステージでアンマが歌い、鐘や太鼓を打ち鳴らすバジャンが行われた。そのすべての音のバイブレーションはさらに強く身体の中に響いてくる。自分がまるでコントラバスのような大きな楽器に変身してしまったような気がした。

そこからメッセージが始まり、それ以降岐路につく間も含む5時間ほどずっと続いた。
第三の目あたりにエネルギーがやってきて、それがメッセージとしてハートチャクラに流れ込みはじめ、延々と続いたのだった。

次々とやってくるメッセージを受けとめるのに必死で、自分で考えをまとめる余裕もなく、受け取ったメッセージは、ほとんど乾いた土壌に浸み込む雨 のように、心に沁みこんでしまって、記憶にほとんど残っていない。

ただ、強烈にひとつのメッセージだけが残っていて、いまもそれはまるで生き物のようにわた しの深い部分にささやきかけ続けている。

それはこんなメッセージ。
「わたしがみんなに注いでいる愛はね、名前も形もないの。だからどんなひとの心のなかにも浸透していくことができるの。母性愛、父性愛、博愛、恋 愛……。名前のついている形のある愛も人生のスパイスにはとっても素敵。でもこんな名前も形もない愛もたまにはいいでしょ!?あなたも受け取って ね!」

日本でのアンマの一週間ハグ:ワークショップツアーには、海外から60人、国内から100人を超える人びとが集まり、自費で移動宿泊をしながら、ア ンマのために嬉々としてボランティアを行った。誰もがアンマの子供を愛おしく抱きしめるような抱擁を体験して、あるいは奇跡的にアンマの抱擁によって 病が癒されて、アンマに魅せられてしまった人たちだ。

▼アンマ公式サイト 
http://www.amma.jp/web/index.html