「宿命」は変えられない~なぜ、今の誕生日を選んで生まれて来たのか PART.5-③

なぜ、この誕生日を選んで生まれて来たのか

それが分かれば、暗い部屋のなかでキャンドルライトの火が点き、今までの心の闇に光が当たるだけで不安は消えてなくなります。
消えてなくなれば、あとは自然に生きることで、新しい考えが川の流れのようにスムーズに動き出して、人とのご縁、精神的な安定、生きる目的のために行動する気力が湧いて来ることでしょう。

でも、ひとつ注意しておきたいことがあります。
あなたの心の闇に光が当たると、それまで気づくことがなかった「自分自身」が、青写真のようにくっきりと浮かび上がってきます。その姿を見た時に、「これは私ではないはず……」、と感じるかもしれませんし、ショックを受けることもあるでしょう。
この反応はごく普通の感情なのです。

無意識の自分の姿を受け止めて、思い込みを捨てる勇気が出てくれば、あなたの魂は向上し、磨かれていきます。
古い考え、心のクセはすぐには直らないかもしれません。
しかし、自分の使命、目的、そして、無意識の自分の姿を知ることで、「自分」を知ることができるのです。

焦る必要はありません。
ユダヤのカバラ学では、「あなたの持つ運命要素は、最初に配れたカードにすぎない」と言われています。
「人生はゲームと同じだ」、と言っているユダヤ人もいます。

人間の運命には、予想外の出来事が起こります。
それはまるでゲームのようで、どんでん返しで一番ダメな人が勝つこともあるのです。
子供の頃、放課後に友人たちと夢中になったお馴染みのカードゲームといえば、「大富豪」。
大貧民のカードは3、4、5という小さな数字ですが、これを組み合わせたり、逆転で3が一番強くなることもあるように、私たちの運命もゲームと同じで、生まれつきいいカードばかり持っている人もいるでしょう。
そういう人は豊かな財産、優れた頭脳、美しい容姿を持っているかもしれません。
そして、生まれつきいいカードを配られなかった人は、それといった学歴や財産もなく、人より抜きん出た才能も持っていないかもしれません。

でも、「大富豪」のようなカードゲームを見ると分かるように、勝負は必ずしも、初めに配られたカードで良し悪しでは決まりません。
もちろん、初めからよいカードを持っていると人生がスムーズに行くこともあります。
しかし、ときには、くずみたいなカードばかり持っている人が、タイミングよくそのカードを使うことで、勝負を誘導することもできるのです。

人生も同じこと。
いままでパッとしなかった生き方をしたからといって、悲観することはありません。
人間は安心したり、慢心したりすると、最高のカードを持っていたとしても気を抜いた瞬間に相手に渡ることもあります。
生まれつき不運だと嘆いたいた人が、やり方次第では、強い幸運を握ることもあるのです。

あなたがもしも幸運でないカードを配れた人であれば、それを変えるために行動しなければなりません。
運命のカードを変えるために行動することが、人生の最大の課題と言えるでしょう。

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