第66回カンヌ国際映画祭脚本賞受賞。急激に変貌する社会に生きる人たちをパワフルに描く『罪の手ざわり』

第66回カンヌ国際映画祭脚本賞受賞。急激に変貌する社会に生きる人たちをパワフルに描く『罪の手ざわり』

実際の事件をもとに展開する4つのストーリー

中国の名匠ジャ・ジャンクーが、長編劇映画としてはベネチア映画祭金獅子賞受賞作「長江哀歌」(2006)以来7、年ぶりに手がけた『罪の手ざわり』。
本作は、山西省、重慶、湖北省、広東省で実際に起こった4つの事件に基づき、急激に変貌する中国社会の中でもがき苦しみながらもひたむきに生きる人々をパワフルかつ美しく描いた作品だ。

村の共同所有だった炭鉱の利益が実業家に独占されたことに怒る男、妻子には出稼ぎだと偽り強盗を繰り返す重慶の男、しつこく迫る客を切りつけてしまう受付係の女、ナイトクラブのダンサーとの恋に苦悩する広東省の男。

中国が直面する様々な問題を内包した4つの物語は微妙に連携し、時には暴力的な手段に訴えざるをえない中国の庶民の現状を浮き彫りにする。
その見事な構成が評価され、2013年・第66回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞した。

なぜ暴力が日常生活のなかで次第に増殖してきたのか

罪の手ざわりロゴ
【ジャ・ジャンクー監督からのメッセージ】
「この数年間、さまざまなことがありました。中国では多くの突発的な事件が起きています。これらの事件は、マスコミやツイッターで報道され、私は非常に不安を感じていました。なぜ暴力が日常生活のなかで次第に増殖してきたのかということを、私は映画を用いて理解したいと思いました。

激しく変化する状況のなか、個人は大きな生存の危機に直面しています。問題を解決する方法が見つからないと、暴力を用いて様々な圧力に対抗しなければなりません。
私はこの映画が、私たちが暴力の問題と向き合うきっかけとなることを期待します」

【プロフィール】
ジャ・ジャンクー (JIA Zhang-ke)
1970年、中国山西省・汾陽フェンヤンに生まれる。北京電影学院で映画を学び、その卒業製作である長篇監督デビュー作『一瞬の夢』が98年ベルリン映画祭で新人監督賞にあたるヴォルフガング・シュタウテ賞を受賞。監督第2作『プラットホーム』は2000年ヴェネチア映画祭コンペティションに選ばれ、最優秀アジア映画賞にあたるNETPAC賞を受賞した。監督第3作『青の稲妻』(02)はカンヌ映画祭コンペティションで上映。その後、全ての作品がカンヌ、またはヴェネチア映画祭で上映される。2006年の『長江哀歌』はヴェネチア映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞した。『罪の手ざわり』は『青の稲妻』、『四川のうた』(08)に続いて3度目のカンヌ映画祭コンペティション上映となり、脚本賞を受賞した。

罪の手ざわり
5/31(土)より Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
(C) 2013 BANDAI VISUAL, BITTERS END, OFFICE KITANO
配給:ビターズ・エンド、オフィス北野 

監督・脚本:ジャ・ジャンクー(『長江哀歌』『四川のうた』)
撮影:ユー・リクウァイ
製作総指揮:ジャ・ジャンクー、森昌行、任仲倫
プロデューサー:市山尚三 アソシエート・プロデューサー:川城和実、定井勇二、劉時雨、ジャ・ビン
製作:Xstream Pictures、上海電影集団、山西影視集団、バンダイビジュアル、ビターズ・エンド/オフィス北野
出演:チャオ・タオ(『長江哀歌』)、チァン・ウー(『こころの湯』『活きる』)、ワン・バオチャン(『イノセント・ワールド/天下無賊』)、ルオ・ランシャン
中国=日本/129分/2013年

http://www.bitters.co.jp/tumi/

《ジャ・ジャンクー監督レトロスペクティブ》開催決定!
全6作品35mmプリント上映!!
4/19(土)~5/2(金)
『一瞬の夢』『プラットホーム』『青の稲妻』『世界』『長江哀歌』『四川のうた』
@吉祥寺バウスシアター
TEL:0422-22-3555
URL:www.baustheather.com