筆跡と運命PART2~1本のペンで未来を創造する~

皆さまこんにちは。筆跡心理士の秋月美南です。

前回からだいぶ時間が経ってしまいましたが、「筆跡を変えることで深層心理に影響を与え、行動パターンを変えること」について、さらに突っ込んだお話を書いてみたいと思います。

実は、筆跡は放っておいても変わります。皆さまもきっと心当たりがありますよね。

半年とか短い期間ではわかりにくいかもしれませんが、たとえば高校生の時とまったく同じ字を今でも書いているという人は、きわめて少ないでしょう。

これには、単に字がうまくなったり、書き慣れたということ以外に、「その人の心理・行動傾向が当時と比べて変化した」という理由もあるわけです。

積極性や社交性が身についたり、あるいは昔よりもガンコになったり警戒心が強くなったり、中身はさまざまでしょうが、そういう変化は必ず筆跡に表れてきます。

前回も書きましたように、日常の中でほとんど無意識に行われている「文字を書く」という行動には、本人の深層心理が反映されているからです(深層心理に渦巻くものは、いわばその人のタテマエを取り去った物事のとらえ方や感じ方であり、そこには「自分はこのような人間だ」という自己イメージなども含まれています)。

言い換えれば、私たちが普段何気なく書いている文字は、深層心理の命令で現在のようなものになっているわけで、「深層心理の変化に応じて筆跡も変化する」というのが一般的なパターンです。

しかし、その逆もありなのです。つまり、筆跡が変わることで深層心理が変わっていくというパターンもあるわけです。

人間が恵まれているのは、自分の意志を使って行動を変えられることです。それは文字を書くという行動についても同じです。自分で意識的に手や指の動かし方を変えて、以前と違う筆跡をつくることができます。

たとえば「こんなふうになりたい」と思い描く人物像があるなら、そういう人物の性格に対応する筆跡を、無意識に書けるくらい身体に覚えさせることができれば、その時は、自分の性格も確実に変化しています。

心理学で「行動療法」というものが確立されていることからもわかるように、人間は心が行動を引っ張るだけでなく、行動によって心が引っ張られていく生き物でもあるのです。

ただ文字を書くだけでそんな効果が?と、疑う方もいらっしゃるかもしれません。

文字を書くという動作自体は、確かに小さな動作です。でも、たとえば文字の中のたった1本の線の長さを変えるだけでも意外に難しいということが、やってみるとわかります。それは深層心理が「私は元のままの書き方のほうが心地良い」と主張しているためです。

深層心理には、変化を嫌うという性質があります。人の性格がなかなか変わらないと言われるのも、人間の行動の司令塔である深層心理が、その管理下からはみださないように規制をかけているからです。

でも、目的意識をもって行動をコントロールしていくこと(=なりたい自分を思い浮かべて繰り返し「以前と違う文字の書き方」を練習していくこと)によって、やがて深層心理のほうが歩み寄ってくるのです。

新しい筆跡をマスターした結果、引っ込み思案だった人が人前で自分を表現できるようになったり、お金がダダ漏れだった人があまり無駄遣いをしなくなったり、これという目標がなかった人がやりたいことを見つけて転職したり。そんなウソのような変化が実際に起きているのです。

私自身も、グラフォロジー(筆跡心理学、筆跡学)に出会ってすぐに自分の意志で筆跡を変えましたが、その結果、心の持ち方や人との接し方が変わっただけでなく、自分を取り巻く環境さえも大きく変わりました。もちろん望ましいほうに。

私たち筆跡心理士がおすすめする「開運筆跡」には、そうした心と行動のしくみを使って、少しでも多くのみなさんに、より良い未来を創っていただきたいという願いが込められているのです。

★バックナンバー
筆跡と運命PART1~手書きの文字から人生が浮き彫りになる~