日本唯一のIAOH(国際ヒーリング協会)認定ヒーラーによるタロット講座 PART.2

タロットカードの背景となる理論・考え方-1

「偶然性」から「ストーリー」を読み取る

「TAROT CARD」はカードを選択することにより、三次元的に情報を得にくい事象等に於ける推移を読み取る、という手法を用いる、いわば偶然性を利用して行う占術といえるでしょう。占術には多種の方法がありますが、このように偶然性を利用して行うものの他に、四柱推命や占星術のように数学的・統計的データに思想を加え、事象をその中に当てはめて分類・分析していく方法、宗教的な要素が強く、特化した人物が行う「お告げ」的な方法があります。一般的には「核となる理念を持たない占いが偶然性を利用した手法だ」と評されている場合が多いようです。

しかし、この偶然性を活用して行う「TAROT」が、前述しましたエリファス・レディに代表されるような絶賛と信用を得ているのは何故なのでしょうか。

それは、多分概念として植えつけられている「偶然」という言葉の認識に問題があるのでしょう。何が偶然と称し、何を必然と称するか。私達はそこにあるはずの具現化した物質、アカデミズム的に説明がつく理論、その理論に基づく数字的な結果というものを「偶然」という事象に見出すことが出来ていない、というだけではないでしょうか。理論が無ければ根本が無い、ということはありませんし、さらにはその存在が無い、ということもありえないでしょう。私達はその根本を見逃しているのです。

私達が見逃しやすく、簡単には得にくい情報を補い、説明をつける原則的ルールが宗教的概念であると同時に民俗学的視点にあると言えるでしょう。また、哲学・思想も同様の役割を果たします。

人間が部族共同体のうちに暮らしていた頃には天空の観察は生活の一部を成しており、それはさまざまな思想や宗教的概念に影響を及ぼしてきました。

たとえば、15世紀によく描かれたカッバラの樹。ユダヤのカバラも、天空と地上をひとつの宇宙観として捉え、それは「生命の樹」と呼ばれる根本的思想を育んでいます。惑星の能動的役割と受動的役割が、発光体である太陽と月における意識を表す中央の縦線と共に表されています。

たとえば、16世紀イギリスに於ける金属に対応する惑星記号と四元素を含む他の物質や原理に対応する多種多様な錬金術記号を表した表。惑星の配置がTAROTと呼応している点、配置がTAROTのスプレッドに呼応している要素がある点が興味深い要素です。

PART.1