新連載 世界の不思議情報を発信!ワールド スピリチュアル ニュース ドイツ編 vol.8

シュタイナーでキレイになる!

ワールドスピリチュアルニュース・ドイツ編Vol.1では、ドイツのオーガニック・スピリチュアルの発展の背景には、人智学という学問を切り開いたシュタイナー思想が大きく寄与しているというお話をご紹介しました。シュタイナー思想は、私たちの生命、全ての物事、そして宇宙全体を包み込むような壮大な思想体系なのですが、同時に、誕生から死まで私たち女性が美しくいきいきと、自分を最大限に開花させ生きていくためのヒントと知恵が詰まった宝庫でもあります。ドイツ編連載最終回の今回は、「シュタイナーでキレイになる!」というテーマでお送りいたします。

人間の一生は、植物に似ている

シュタイナーは、私たち人間の一生は、植物の一生と類似していると言います。姿かたちが、人間に近い動物よりも、実は植物により近い存在であるというのです。彼はまず、植物の根の部分は人間の頭、葉の部分は人間の肺や心臓などの呼吸・循環器系、花の部分は人間の消化・生殖器系に対応しているという、驚くべき発見をしました。ハーブなどを使った植物療法などは、実はこの植物と人間の対応図の考え方に由来しています。たとえばドイツでは、下痢などでおなかを壊した時(消化器)や生理痛(生殖器)の時に、カモミールティー(花の部分)を飲むことで、症状を和らげます。人間の身体の対応部分に応じた植物の力やサポートを得ることが、植物療法なのです。 また、植物の「種」と、人間の「人生」に共通する、「潜在・未来的な可能性」について説いていることにも注目です。たとえば私たちが植物の種と見る時、そこには、現実に目の前ある「小さな粒」としての実感(唯物)だけでなく、まもなく芽を出し、葉をつけ、花を咲かせ、果物を実らせるというまだ見えない未来の姿と可能性を感じ取ることが出来ます。それは私たちが経験として知っていることですが、種ひとつから植物の持つ一生の設計図をイメージすることの出来る力が、シュタイナーによると「本質を見る力」ということになります。種は誰もが持っていて、誰もが自分の花を大きく咲かせ、実をつける可能性を、既に生まれたときから手にしているのです。しかし実際は、生きていく上で、私たちはさまざまな障害に出くわしたり、自分の容姿や能力にコンプレックスや限界を感じたり、先行く未来に不安を抱いたりします。それは「自分がキレイな花を咲かせることが出来る能力を持っている」という事実を知らずにいたり、信じることが出来ずにいたり、または、種からすぐに花を咲かせようと焦ってしまったりするからなのです。物事には順序というものがあり、本物はインスタントには仕上がりません。大きな花を咲かせるには、まずは土や空気から精一杯の栄養を得て、根を強くしっかり張ることが大事なのです。

人生7年周期説を知って、あらゆるライフステージで、目一杯に輝く

シュタイナーは、人間の一生が7年ごとに大事な節目を持っていると考えてます。私たちが、加齢に対して恐怖を抱いたり、年をとっていく自分を認められずに安易なアンチエイジングに流されてしまうのも、誕生から死までの人間の一生図を、自分のなかに見出せないことが大きな原因になっています。シュタイナーは、肉体的な若さが全てではなく、人生のあらゆるステージに相応した美しさや魅力が存在する事を教えてくれています。まず、誕生から歯が生え変わる7歳までは、身体の成長に精神や個性が次第に融合されていく最初の成長過程。そして14歳までに生殖器官が成熟し、身体が大人として完成します。21歳までは動物性が強い肉体である一方、さまざまな物事や感情を経験することで知力が発達していきます。そして28歳頃になると、動物性と自分の運命や社会への責任感など人間らしさが拮抗します。イメージとしては、半分人間で半分馬。ちょうど「人間の部分が動物の部分を追い越そうとしている時期」として、シュタイナーはこの時期をケンタウルス(ギリシャ神話に出てくる人頭馬身)と名付けています。そして次の35歳までは、自分の生命が世界に深く根を下ろし、肉体や知性のパワーが最大になる時期としています。一方で、肉体と大地の結びつきの強さを示す人間の骨密度は、35歳過ぎると毎年1%毎、減っていきます。シュタイナーはこの時期以降、精神性が人生をリードしていくようにんなるとし、「手網にコントロールされた馬」をイメージとして挙げています。また、精神性の重要性は、死を迎える人生の最終段階まで益々高まっていきます。

28~35歳前後迄が、その後の人生を豊かに生きることが出来るかの勝負どころ

このように見ていくと、どうやら35歳位までに、動物としての若さとしての外見の美しさから、人間としての内面の美しさへスムーズに移行していくことが出来るかが、重要な鍵になってくる感じがします。仕事、結婚、妊娠・出産、そして美容面から見ても、28~35歳前後での決断が、その後の人生に大きく影響することは、誰もが薄々、動物的(?)な勘で感じることかもしれません。悩み多き時期でもありますが、大事な状況で正しい判断ができるかできないかは、それまでしっかり「自身の身体とメンタル両方の健康を気づかい、人生のそれぞれの階段を、丁寧に自覚的に生きてきたか」ということにかかっているのではないかと思います。

シュタイナーでキレイになるために、すぐにできること

膨大なシュタイナー思想体系の全書を熟読し、自分自身のものにすることができたら理想ですが、内容的にも時間的にもなかなか難しいこともあると思いますので、最後に、私がアレンジし開発した、オリジナル「シュタイナーのキレイレシピ」2つをご紹介したいと思います。私自身も実行しています。

レシピ1.勉強でも、仕事でも、男性とのお付き合いでも、子どもが誕生することで、何か人生で新しいことがスタートした際、自分のなか(お腹など身体の中央)に小さな種を植えたと想像してください。そして愛情を一杯込めながら、ジョウロデお水を与えて、種が小さな芽を出していくところ、茎をぐんと伸ばし、沢山の歯をつけていくところを、ビジュアルでイメージしながら、現実の状況でも同様に、ポジティブに自分の可能性を信じて、育てていってみてください。時には嵐が来ることも、なかなか雨が降らないこともあるかもしれませんが、いずれ必ず花開き、実が成ります。諦めずに、根気よく育てていって下さい。

レシピ2. 何かに行き詰まってしまった時、是非一人で、緑の多い公園や森に、お散歩に出かけてみてください。無言にひっそりとそびえ立ち、太陽の光を一杯に受け、私たちに美味しい空気を無償で提供してくれる木々たち、空に向かってカラフルで可憐な花を咲かせ、静かに潔く枯れて散っていく植物たちに、心からの感謝や共感を感じることが出来たら、大成功です。

シュタイナーの思想で、皆さんの人生が少しでも豊かになることをお祈りします。

ドイツの田園風景に姿の美しい馬たちはつきもの。乗馬を習うことは少女たちの夢  医学、農学、哲学、芸術、宗教をはじめ、宇宙や生命の神秘にもぐんぐん迫っていく、シュタイナーの人哲学  装丁が美しいシュタイナーのドイツ語版の書籍。オーガニック・スピリチュアルブームが高まる中で、シュタイナー思想への注目が一層高まっている  人智学(Anthroposophie)とは、突き詰めれば、人間についての学問(Die Wissenschaft von Menschen)

*今回のTRINITY特派員* 緒方・ヴェストベルグ・美樹さん

オーガニックビューティアドバイザー。日本で初&唯一のドイツ・フォルムハウスアカデミー正式認定「ナチュラルコスメコンサルタント」。セミナー・ワークショップをはじめ、GermanOrganicBeautyでは、現在1000人を超えるメンバーに、オーガニックコスメを使ったスキンケアのトラブルを解決、美肌に導く。またヨーロッパの環境・オーガニック・ライフスタイル・美容情報に精通、ブログや雑誌執筆を中心に、リアルタイムで情報発信中。

【GemanOrganicBeauty】http://www.germanorganicbeauty.de/

【GemanOrganicBeautyブログ】http://www.germanorganicbeauty.de/blog/

 

待望の初書籍が、2008年8月25日発売!

毎回wsnに素敵なレポートを届けていただいた、緒方・ヴェストベルグ・美樹さんが書籍を発売。「オーガニックコスメ」の基本~実践方法までをドイツ人のライフスタイルを交えながらご紹介するほか、オーガニックコスメブランドの解説も充実。スピリチュアルやシュタイナーについても、広く触れています。 ■タイトル「ドイツ式オーガニックコスメのある生活~真の美肌力を生み出す オーガニックビューティーの秘密~」■BABジャパン出版局 http://www.bab.co.jp ■著者:緒方・ヴェストベルグ・美樹 ■頁数:194頁■版型:四六判 ■価格:本体1,400円+税

↓こちらで、本書についての内容、読みどころ、インタビュー記事がご覧頂けます。

http://www.therapylife.jp/bo/ob.html

photo&text:Miki Ogata-Westberg 次回はハワイのスピリチュアルをお届します。お楽しみに!