幸福の国のブータン便り・第五稿「お」~「お祭り」編

日本は本当にお祭りの多い国。それはブータンも例外ではありません。毎月どこかで必ずお祭りがおこなわれています。
ブータンは仏教国、宗教的は祭祀・祭礼やある物事を記念したお祭りの日はみんな一張羅の民族衣装を着て、最高のおめかしをしてでかけます。昔からブータンのお祭りは、男女の出会いの場でもあります。

一年の中でもっとも大きなお祭りは、首都ティンプーで10月に行われるツチェ(お祭りの意)。このお祭りには、「ブータン中から人がやってくるよ~」というぐらい、その催しを見るのも大変なほど、多くの人が全国から、そして近年は海外からもたくさんの人がお押し寄せ、この時期、飛行機のチケットがなかなか取れないことも。
このお祭りの期間はテレビはずーっとお祭りの生中継。放送局が2局しかないなかの1局は一日中、お祭りの催しを映し出します。

また私が参加した春の古都プナカのお祭りは、「はじまる時間も終わる時間も、どんな催しが何時に行われるかもわからないよ~」といったのんびりしているもの。私は催しの合間、合間まですっかり現地の子供たちと仲良くなり、お祭りより子供たちとの遊びの方がメインになってしまいました。
よく言われることですが、ブータンの子供は笑顔やはにかんだ顔がとってもかわいい! どことなくおしゃまな子も多く、けれどみんな人懐っこい、ブータンでお祭りに行く機会があれば、子供たちとの交流も大きな楽しみの一つに是非♪

また東ブータンのブムタンのはだか祭も有名なお祭りの一つ。11月の本当に寒い寒い中、一同、言葉通りはだかになって、顔に仮面だけをつけて、夜どおし踊りに興じます。
祭りには写真家の方々もたくさん訪れます。そう、民族衣装のゴ(男性)、キラ(女性)はとっても鮮やか、お祭りに身に着けられる踊りの衣装も、なんとも鮮やかです。ゴやキラは首都のお店で1000円もあれば作ってくれるところもたくさんあります。ただし素材やデザインにより数十万するものもあります。

ブータンのお祭りを見学されることがありましたら、是非、ゴやキラを着て、ゆったりと流れるブータンならではの時間を味わってはいかがでしょうか。「これほど顔や背丈が似ている民族同士はいないんじゃないか」といわれるブータン人と私たち日本人。きっとみなさん、とってもお似合いです。


首都のお祭りの会場


何とも鮮やかな衣装