冷え・ストレス・お酒の善悪。東京女子医大准教授・川嶋朗先生こぼれ話 Part.1

冷え・ストレス・お酒の善悪。東京女子医大准教授・川嶋朗先生こぼれ話 Part.1

ご自身の健康法では、忙しくて不規則な食生活をカバーするサプリ術、週イチで1000m泳ぐ、週に何度かは自転車通勤するなどをご紹介くださいました。

「医者が治せるのは病気。足腰だけは自分でしか鍛えることができない」というご意見も凄く説得力がありますよね。
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今回は、冬場特に気になる冷えや、また話題の健康法に対する先生の考え方や、誰もが気になるお医者さんとの付き合い方をご紹介します。

 

◆なぜ、冷えがダメなのか。冷えない身体をつくるために

冷えは年をとるということです。冷えると代謝が落ちますから、筋肉も落ちます。死ぬと身体は冷たくなります。つまり、身体が冷えている人は「死体(冷たい)に近い」ということなんです。ですから、まずは死体から遠ざかるためにも、冷えない身体づくりが大切です。僕自身、小さい頃は冬でも短パンでした。でも、昔はどの子どももそうだったと思うんです。
今は、冬になると子どもにすごくいろいろ着せますよね。でも、そうやって身体を甘やかすと、身体の弱い子ができてしまうんです。女の子は、もこもこに着させられていたのが、中学生とかになっていきなり素足でミニスカートになったりしますよね。それは冷えて当然です。冷えは不妊などの危険因子ですから、ぜひ考えてもらいたいところです。

今の若い人たちはストレスに弱いと感じますか?

そうですね。身体も冷えていますし、心も冷えていると感じます。学校や家庭なんかでも怒られることが少なくなっていると思うんです。それが、大学を卒業すると会社は給料を払う立場ですから容赦ない。それがストレスになると心も冷える。私は、引きこもりの問題は、引きこもる場所があるからいけないと思うんです。部屋まで食事を運ぶなんていう話もありますが、本来は「食べたかったら食卓まで自分で来い」とするべき。

除菌が叫ばれていますけど、除菌をし過ぎると人間の抗菌力が落ちる。やはり適度なストレスをかけるということは、強い身体・心を育てていく上で大切なんですよね。

現代人というのは、小さい頃に鍛えていないというのと、移動は電車や車、階段すらエレベーターやエスカレーターですから、人間の本来の機能を使わなくなっている。今、叫ばれている原発の問題だって、原発をなくすというのは寒くても暑くても耐えられる身体をつくるということなんです。冷えると、身体のなかで必要なものがつくれなくなるので、遺伝子の修復作業ができない。毎日私たちの身体には3000~5000というガン細胞ができては消えてしていると言われていますから、そのためにも冷えは大敵なんです。

体温が低くて代謝を下げた方が、長寿遺伝子が活性化して長生きできるという発表もありましたが、あれは動物実験の結果ですから、無菌状態でまったく同じ生活をさせているのが前提。でも、そんな人間はいませんよね。たとえ長寿遺伝子が活性したとしても、免疫が下がっていては感染症で早く死んでしまう可能性が高くなるわけです。

◆お酒は善か、悪か?

アルコールというのはものの見事にわかっている温める食材なんです。アルコールは利尿作用もありますし、多少の余分な水分はとってくれます。もちろんリラックスできますよね。臨床的にも少量のアルコールをとっていると、脳卒中の頻度が減ると言われています。ただ、度を超えてしまうとダメ。むくんで冷えてしまいますし、脳血管障害やガンの危険が増してしまいます。肝臓を休めるためにも1-2回/週のノンアルコールデイは設けるべきでしょう。

川嶋朗先生
東京女子医科大学附属青山女性・自然医療研究所 自然医療部門 准教授。 東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック所長。気功、ホメオパシーを取り入れた治療を行っている。予約はなんと3年待ち。西洋医学では腎臓病、膠原病、高血圧などが専門。近著に「医師が教える幸福な死に方」(角川SSC新書)、「冷えとりの教科書」(マイナビ)など。

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