ヨガやマッサージだけじゃない! アーユルヴェーダ5000年の奥義 PART.9

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オイルマッサージと心身浄化方法

前回の記事で、ドーシャの優勢(働き)は身体の活動状態によって変わり、その優位となるドーシャのバランスも、一日のうちでも変化があるということを学びました。
では、そのドーシャのバランスが乱れた時にはどうすればよいのでしょうか?
今回もアーユルヴェーダライフさんからお話を伺いました。

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-ドーシャのバランスは、時間や状況によっても変化すると伺いましたが、そのバランスが崩れてしまった時に有効な方法はありますか?
「身体におけるドーシャ・バランスが乱れた状態が現れた場合、アーユルヴェーダではオイルマッサージと心身浄化法(パンチャカルマ)が勧められています。
オイルマッサージはアビヤンガとも呼ばれ、施術者による全身のオイルマッサージが行われます。 アビヤンガでは、ドーシャの体質診断からアーユルヴェーダ医によって処方されるハーブを含んだオイルが用いられ、マッサージによって皮膚から体内にオイルを吸収させることによりドーシャの乱れを鎮静化させます」

-自宅でも気軽に実践できる方法はありますか?
「アーユルヴェーダでは、家庭でも行える日々のゴマ油を用いたオイルマッサージの効果も説いており、特に頭や耳、足の部位に対するオイルマッサージを習慣とすることをすすめています。
ゴマ油は市販の食用のもの(太白ごま油など)を、100度以上の温度で20~30分程加熱し、自然に冷まします。 マッサージは、あまり強く擦らず、自身が心地よい程度の強さで行います」

-心身浄化法とオイルマッサージの違いは何ですか?
「心身浄化法(パンチャカルマ)は、サンスクリット語で、『パンチャ(pancha)=5つ』の『カルマ(karma)=行為』の意味であり、具体的には催下法(ヴィレチャナ、下剤療法)、催吐法(ヴァマナ)、経鼻法(ナスヤ)、浣腸法(バスティ)、瀉血法(ラクタ・モクタナ)の5つの方法で、体内から過剰なドーシャ(病素)を排泄させて身体を浄化させる治療法です。
パンチャカルマでは、前処置としてオイルマッサージも行われますが、このパンチャカルマはアーユルヴェーダの医療行為であり、実施にはアーユルヴェーダ医の指導・管理のもとで1~2週間の時間をかけて行われるものです」

出典:アーユルヴェーダライフ