ヨガやマッサージだけじゃない! アーユルヴェーダ5000年の奥義 PART.1

オイルマッサージや食事療法などを通じて、日本でも「アーユルヴェーダ」という言葉を聞く機会も増えました。でもその深い教義に関してはまだ一般的に知られているとは言えないかも知れません。

アーユルヴェーダは、インドに古くから伝わる伝統医学でありながらも、実は日常生活で実践できる方法がたくさんあるんです。多くの側面を持つアーユルヴェーダに関して、アーユルヴェーダライフさんからお話を伺いました。

「日本でもオイルマッサージなどの美容法として、アーユルヴェーダという言葉が聞かれるようになりましたが、アーユルヴェーダは単なる民間療法ではなく精緻な体系と理論を備えたインドの伝統医学です。 アーユルヴェーダの特徴的な点としては、その理論の中心が身体の健康的な状態を基準として考えられているところです。現代医学は、まずは既に病気になっている状態に対して、身体のどの部位に病状が発生しているのか、病状の発生した部位はどのようなことが原因で病変しやすいのか、といった視点から考えられる傾向が見受けられますが、 これは病気に対して治療を行うことを中心とされ、その前提には“身体は病気になるもの”との思想があるゆえに思えます。
一方でアーユルヴェーダにおいては健康的な身体の状態を基準に考え、その状態はどのように維持されているのか、あるいはどのような生活を行っていけば病気にならないのか、といった観点から考えられており、 まずは健康な状態を第一に考え、その維持と向上に焦点がおかれています。
予防の段階におけるパンチャカルマ(身体浄化法)や食事療法、ヨーガや瞑想などの実践により、自分自身の本来持っている自己治癒力を高めて健康促進を行っていくアーユルヴェーダの理論の基本は、まさに“健康”そのものにあるといえます」

「病気を治す」西洋医学に対して、“病気にならない状態をつくる”アーユルヴェーダの方法論は、食事やヨガなど、私たちも具体的に行うことができる身近な方法が満載。目指す先は、心身の“健康”、決して難しいものではないのです。
そもそもアーユルヴェーダとは?

「アーユルヴェーダ(ayurveda)は、サンスクリット語の“アーユス(aayus/生命)”と“ヴェーダ(veda/知識、学問、真理)”が融合した言葉で、 5000年の歴史がある古代インドに伝わる自己治療の科学とも言われる伝統医学です。生活の知恵、生命科学、哲学の概念も含んでいます。
アーユルヴェーダは、自分自身が自身の身体や心の状態を知り、心身の調和のとれた健康を保つ方法について教えてくれます。
病気治療としてだけでなく、そもそも病気になりにくい心身をつくること、健康を維持し病気を予防するという予防医学の側面を重視しています。
アーユルヴェーダは、身体と心の繋がりについて理解し、自分自身で自身を癒していく方法(技術)を教えてくれる“知識”そのものです。
またインド版“医食同源”ともいわれ、身体の状態に応じた適切な食べ物・適さない食べ物についても語られており、私たち日本人でも日常生活で実践できる生活医学でもあります」

どの食材を、どの時間帯に、どう食べるか。実は詳細に決まっているとこのこと。そしてその内容は、その人の体質によっても分かれるそう。

次回はそのアーユルヴェーダの世界観や食事について、お話を伺います。

出典:アーユルヴェーダライフ