スピリチュアル・ライター&ヒーラー並木由紀の最新スピリチュアル・レポートPART.2~オラクルカードと未来~

~オラクルカードとパラレルワールド 未来はどのように決まるのか?~

みなさま、こんにちは。
スピリチュアル・ライター、そしてヒーラーとして活動している並木由紀です。

今回は、オラクルカードと未来、パラレルワールドについてお話ししたいと思います。
オラクルカードは、最近、スピリチュアル好きの方々の間にすっかり浸透して、さまざまなカードが発売されていますね。
私も、セッションにオラクルカードを取り入れたり、オラクルカードの使い方を受講者の方にお伝えするオラクルカード講座などを主宰したりしています。

カードを使ってリーディングをするのは、オラクルカードよりもタロットカードのほうが歴史も古く、一般的にはまだタロットカードのほうが馴染み深いかもしれませんね。
とはいえ、このふたつはとても似ているようでいて実は非なるもの。

というのは、オラクルカードはタロットカードのように未来を占う道具ではないということです。
タロットカードの場合、「あの占い師さんはすごい、ズバリ未来を当てた!」なんて話を欲耳にします。しかし、オラクルカードは未来を予知・予言することが目的ではないのです。

「でも、オラクルカードで“未来”について知るためのカードの展開の仕方もあるじゃない?」
という反応がありそうですね。
確かに、オラクルカードも「過去」「現在」「未来」と並べて、「未来」についてリーディングをすることはあります。
しかし、オラクルカードのリーディングでは、それを確定的な不可避の未来とは考えていません。
これから起きる可能性のある未来のひとつを、私たちにスピリットガイドが指し示してくれているもの、という認識をします。

量子力学で、有名な「シュレーディンガーの猫」という思考実験があります。
これは、物理学者のエルヴィン・シュレーディンガーという人が考えた実験。
とてもシンプルに説明すると、箱の中に猫と青酸ガスの発生装置を一緒に入れておき、1時間以内に青酸ガスが放射される確率が50パーセントだとすると、1時間後に箱を開けたとき、猫が生きている確率は50パーセント、死んでいる確率も50パーセント。猫の生死は、箱のフタを開けるまで“重なり合った状態”であるということです。
猫が生きているか死んでいるかが決定するのは、フタを開けて観察したとき。
その時点までは、どちらの可能性も共存しているのです。

一般的には、箱を開けた時点で、生きているか死んでいるかが確定し、もう一方の可能性はなかったことになり、分岐は収束します。
ただし、エヴェレットの多世界解釈という考え方もあり、この解釈では分岐が収束しません。猫が死んでいるのを観測した者がいる世界を仮にAとしましょう。そして、猫が生きているのを観測した者がいる世界を仮にBとします。

エヴェレットの多世界解釈において、AとBとは、分岐したままです。
つまり、ふたつの世界が同時に存在している。
パラレルワールドの存在とでもいいましょうか(厳密には、違うのですが……)。

たとえば、私たちは日々何かを選択し、その観察者となっています。
「10時10分の電車に乗った自分」「10時10分の電車に乗らなかった自分」
「体調が悪かったけど無理して友達とランチに行った自分」「体調が悪かったため断ってひとり自宅でおかゆを食べた自分」
「A君と付き合った自分」「B君と付き合った自分」
……毎日が選択の連続で、そのたびに選択しなかったほうの世界も、パラレルワールドとしてどこかに存在しているのかもしれません。
ただ、私たちが認識できるのは、選択したほうの現実だけなのです。

さて、カードリーディングの話にもどりましょう。
だとすると、「未来」というものは、かなりアバウトなものと言えるのではないでしょうか。
言うなれば、私たちの思考次第とも言えるのです。
よく当たると評判の占い師に
「3ヶ月以内に悪いことが起きる。仕事のトラブルだと思うから注意したほうがいい」
と言われたら、気にしないようにしようとしても、なんとなく頭の片隅にそのメッセージが残ってしまいますよね。
そして、思考はまた現実を作り出すものでもあるのです。
「トラブルが起きるかも」と心配し思考を続けることは、より強固に「トラブルが起きる未来」を作り出す可能性があります。

そういったことがないよう、どのオラクルカードも基本的にポジティブな言葉を中心にメッセージが書かれています。
これは、ネガティブな思考がネガティブな現実を作り出さないように、という配慮もあるのではないかと思っています。

たとえば、「試験に合格するかどうか」オラクルカードを使ってリーディングします。
「順調」「素晴らしい未来が待っている」というようなカードが出たとしましょう。
ポジティブな気持ちになりますね。

そして、そのポジティブな気持ちのまま、「受かるから前向きに頑張ろう」とテスト勉強に励めば、「素晴らしい未来」は現実になることでしょう。
しかし、「合格するならまあいいかー」と、その後遊び続けて勉強をしなかったとしたらどうでしょう。
ガイドが見せてくれているのはあくまでも「可能性」です。言うなれば、フタを開けてみないと、猫の生死はわからない、という状態、確約された未来があるわけではないのです。

「ガイドだったら手伝ってくれたって……」
なんて文句も聞こえてきそうですが、ガイドとはよりよい人生と学びができるようにサポートしてくれる存在ですから、「ズル」は手伝ってくれないですね(笑)。
生まれ持った才能にしか見えないサイキック能力でさえ、練習が必要であると私がいままで教わってきた師匠たちは言います。
日常的な勉強であれば言わずもがな。神頼みで合格する試験はありませんね。

このように、オラクルカードの「未来」は、確定的なものではなく、あくまでも可能性のひとつである最良の結果なのです。
そして、それが叶うと信じて努力を続ければ、本当に実現するでしょう。
しかし、半信半疑で努力しなければ、実現しないでしょう。

オラクルカードが占いではない、と言われるのはこの点です。

ガイドとの交信ツールのひとつであり、カウンセリングやセラピーのツールにもなるもの。
それがオラクルカードなのです。
ですから、リーディングする側も、クライアントに対して、その素晴らしい未来を実現するようにカウンセリングしなければなりません。

次回は、私が最近出会った新しいオラクルカードについてご紹介します。
マンツーマンのオラクルカード講座 入門・基礎編~上級編
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