スピリチュアル・ライター&ヒーラー並木由紀の最新スピリチュアル・レポートPART.6~森田健『生まれ変わりの村』が映画化①

森田健『生まれ変わりの村』が映画化、
輪廻転生をテーマにした映画『スープ』がまもなく公開

みなさま、こんにちは。
「生まれ変わり」をテーマにしたノンフィクションを原作として、日本で初めての映画『スープ』が作られました。

原作は、森田健氏による『生まれ変わりの村①②③』(河出書房新社)
これは中国奥地のとある村で前世記憶者が多数存在するという情報をもとに、15年の歳月をかけて現地に飛び、インタビューを続けた労作です。私にとって、スピリチュアルな話題の中でも、「前世」というのは一番といっていいほど興味のあるトピックでしたので、『生まれ変わりの村①』は、初版発行時(2008年6月)に入手しました。

驚いたことに、いままでの輪廻転生を扱った書籍とは、ひと味もふた味も違いました。
まず、生まれ変わりの村という限られた一地域に、前世記憶者が集中していること。
そして、その村の人たちは、前世を覚えているために、「あの世へ行ったら回避すべきアイテムがある」ということを、伝承として伝えていたということです。
それが、今回映画のタイトルともなった「スープ」だったのです。

私は、『生まれ変わりの村①』を読んだ当初、前世記憶を持っていました。
しかし、スープを飲んだか飲まなかったのかの記憶はありませんでした。
とはいえ、日本の神話にも黄泉の国に行ったイザナミがあの世の食物を口にしてしまったから、イザナギが連れに来てくれてももう戻れない、という有名なくだりがあります。
私が記憶していないだけで、私はあの世でこれまでの記憶を忘却する何かを口にしなかったのだろう、と漠然と思いながら読みました。

『生まれ変わりの村』シリーズを楽しく読んでいた読者として、『生まれ変わりの村③』に「ついに完結!!」と書かれていたのは非常に残念でしたが、しばらくして「『生まれ変わりの村』が映画になるので、そのガイドブックの編集長を担当してもらえないだろうか」と森田健氏からお声をかけていただいたのは、本当に僥倖でした。
そこで映画公開に先駆けて発売されたのが、編集を担当させていただいた「『生まれ変わりの村』と映画『スープ』の世界」(河出書房新社)です。

この本は映画のガイドブックでもありますが、生まれ変わり、輪廻転生のガイドブックでもあります。
映画を見ることで輪廻転生に興味を持った、生まれ変わりを信じてみようと思った、というスピリチュアルとは縁遠い読者層にも気軽に手に取っていただける内容にしたいと思ったのです。
そこで、私は原作者の森田健氏に向けて、これまでの疑問をすべてぶつけました。
たとえば、仏教では輪廻転生は悟りに至る解脱への修行の場だと言います。
霊能者は、自殺した霊はその場にとどまって地縛霊になると言います。
キリスト教では、自殺した霊は天国の門に入れないと言います。
それらを裁くのは誰なのでしょうか?
「自分はあの世の裁判官をしていた」というような方もいらっしゃいます。

しかし、私は人を殺した前世の後でも、地獄に落ちた記憶がありませんでした。
そんないままでの生まれ変わりに関する疑問をぶつけたのです。

~つづく~

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「『生まれ変わりの村』と映画『スープ』の世界」
2012年6月11日(月)刊行
定価:1,260円(税込)
四六判:128ページ
発行:アクセス
発売:河出書房新社
ISBN:978-4-309-90946-2

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